自分の中にできたイメージを否定するのはなかなか難しい

自分の中にできたイメージを否定するのはなかなか難しい。

郵便ポストに、取引先との契約書を投函しているとき、ふと昔の記憶が蘇りました。

小学生だった頃、自分の母校にて数ヶ月間「学校内郵便制度」が存在していました。
これは、社会学習の一環として、小学校内で郵便の仕組みのシミュレートを行うというもの。各学級・クラスの入口には必ず郵便ポストが設置されており、交代制で、児童が郵便配達・収拾・仕分けなどを行いました。学校内で通用する切手も発行されていたほどです。

問題は、その「郵便ポスト」
各クラスで、図画工作の時間に「郵便ポスト」を作ることになりました。ダンボールなどの有り合わせの材料に、赤くペイントを施し、いざ郵便マーク(〒)マークを取り付けようとした矢先に問題が起きました。

「郵便ポストの〒マークって何色だっけ?」

もちろん答えは「白」ないし「銀」です。

子供なので、今の自分のように「さて、資料を収集、参照だ」などという発想は起きません。大抵、イメージや記憶が頼りなのです。

ところが、当時小学生だった自分は、頑なに、〒マークは「黒」だと主張しました。自分の中では、〒マークは「黒」であるというイメージがどういうわけか支配的だったのです。気の強い子供でした。結局「黒」案を押し通し、油性マジックの黒で、郵便マークをデカデカとポストに描きました。当然「コレジャナイ」別の何かが出来上がるわけですね。

郵便マークが「白」と気がついたのは、後日、他のクラスが作った郵便ポストを見た時でした。

子供は絵を描くとき、事実よりもイメージを優先させます。やがて大人になるにつれて、知識とモノを観察する力を身につけ、客観的な方向へシフトしていくわけです。この客観性こそが、いかに自分の中の固有のイメージを否定できるかに掛かっているのです。

当時の自分にはそれができませんでした。そして、そんな自分を大学入学後も続けていたような気がします。しばらくの間、そのイメージを優先させることによる弊害は続きました。それは自分が頑固な人間だったから、というのもありますし、プライドを傷つけられることに対する恐怖心もあったのかもしれません。もちろん、これは僕だけの話だけではなく、このような固定されたイメージを盲信することにより、壁にぶち当たってしまい、成長が止まっている方も多いものです。

「大人が描く絵」における重要な要素は、イメージと客観的な事実のバランスをとり、両立させることだと考えています。
まずは自分の中で固定化されたイメージを疑ってみる。そして、どれだけ多くのものを「見る」か、が大切だと思うのです。

そう…とにかく疑い、そして「見る」しかないんです。

写真加工で背景画

通行人を消すの忘れてたし/(^o^)\

写真加工から背景画を作り出す方法を解説しているサイトがあったので、ちょっと試しに。
コツは、前回の記事にて行っているHDR合成を下地にして、フォトショのフィルターや調整レイヤなど使い加工することらしいです。詳しいことは下記リンクより参照。

綺麗な背景画を作りたい-写真加工技術「PhotoDramatica」-

さて、やってみたのですが、どうにも写真な感じは払拭できないです。自分のやり方が悪いのか。人工物より自然物の方が成功しやすい感じ。いかに嘘っぽく見せるかがポイントらしく、リアリティ重視思考が強い人は写真を加工していく過程に抵抗を覚えるかも。

もちろん、普通に背景を描ける人なら新海監督のアニメ作品のように写真トレース(他人の写真は勝手に使っちゃダメよ)で描くか、自力で描いたほうが質の高いものが出来ると思います。ただ、どうしても手間をかけられない時には大いに活用できそうです。

特に、同人作品のようにお金がかけられない前提の場合、頑張れば使用に耐えうるものが出来るのでおすすめかと。

元写真。横浜ハマハマ

HDR合成モドキ

New york
ニューヨークに行きたいかー!

行きたいので金ください(・ω・)

ときどき耳にするHDR合成風の写真を、フォトショップで手軽に再現する方法を紹介しているサイトがあったので、試しにやってみました。これがなかなか面白い。(わずか3ステップで完成、フォトショップで超簡単なHDR写真をつくる方法

ハイダイナミックレンジ合成(ハイダイナミックレンジごうせい、英語:high dynamic range imaging、略称:HDRI、HDR)、とは、通常の写真技法に比べてより幅広いダイナミックレンジを表現するための写真技法の一種。※wikipediaより

曇りの日などで仕上がりが微妙な写真も、そこそこ再利用が効くようになったので、過去に撮った写真で遊んでみました。

Tokyo
六本木ヒルズから見た副都心

Tokyo
いわずもがな東京タワー

Tokyo
広域写真

Tokyo
いまは無き聖路加タワーの展望室から見た月島

New york
ロックフェラーセンターの展望台

異なる露出の写真を合成する本来の手法と異なり、1枚の写真の明暗を平均化して強調したような処理っぽいので、はじめから暗い部分はどんなに頑張っても暗いまま(あるいはノイズがひどくなるか)。あくまでもHDR風に擬似的に作り出すだけなので夜景には向かない。

ソーシャルゲーム関係の仕事はね…

絵で食ってる人間がこういうことを書いてしまうと仕事が減るかもしれないですが、最近見かけたブログ記事が気になりましたので。むしろ嫌というくらい身に覚えがあるので^^;

まずは下記を参照。流石に呆れました。
・秋葉原駅前でソーシャルゲームの絵師募集 「100キャラ20万とかバカにし過ぎだな~ 」
おまけ↓
・ソーシャルゲーム「HARLEM HEART」イラストコンテストの応募要項へのツッコミ
・Pixivと株式会社インパクトの共同企画が許されるべきではない理由

20万ってのは、エロゲーのグラフィッカー(原画ではなく塗り屋や背景)のひと月の給料と同等くらい(厳しい業界なのでそれ以下ってのがザラ)なのですが、ひと月で100キャラ(差分を含めた数)もデザインできる人間などこの世におりません。キャラデザってベテランに仕事を出せば1体10万はかかってもおかしくはないのですが…。

基本的にソーシャルゲームって銘打ってる時点でほぼ地雷ですね(経験上
昔よりはpixiv等で手当たりしだい事情に疎そうな絵描きを狙うようなことは少なくなったにせよ、今でも見かけます。ただ、あの手この手(詐欺まがいの手段)で作品絵素材を安く手に入れたいようです。基本的にこうした企業さんにはプライドがないのでそこを責めるのはナンセンスです。

こういうのは、一度でも、一枚でも描いたら相手の思う壺です。向こうは継続的な仕事は求めていません。とりあえずパーツがそろえば辻褄合わせは後からでもできますし、ゲームは作れますので。

また、こういった企業さんは

「原稿料を先に提示しない」
「仕事量、原稿の仕様を先に提示せず、それを催促すると、話を反らそうとしたり音信不通になる」
「見積もりを出すと音信普通になる」
「これらの事柄に対し、返答を催促しても無視をする」

といった、メール応対そのものもかなり劣悪ですね。事情に疎そうな人間を狙う傾向があり、足元を見ているのが文面から読み取れます。ですが、個人が騒いだところでいくらでも逃げ道があるのが現状なのでしょう。絵描きは腐るほどいます。特に、詳細を先に出さない、原稿料を提示しない、に関しては普通に考えれば非常におかしいです(あり得ないです)。自分の貴重な時間を奪われて嫌な思いをしないためにも良い判断材料になると思います。

 

発注メールに関しては、まともな企業は下記の部分をしっかりしています。ご参考なまでに

・求められているイラスト、絵素材の規格(大きさやフォーマット)や必要枚数、具体的な締め切り(スケジュール)は必ず明記されています。どういったゲーム、書籍、グッズなどを目的としているも普通は明記されています。 「描いてくれるのでしたら詳細(ここでは上記のような内容)をお伝えします」などということは絶対ないです。怪しいと思ったら必ず詳細を請求すべきです。

・原稿料は先に提示されています。あたりまえです。後払い先払いなど支払い方法の違いはあれど、成果物提出後に依頼料の話になることは普通あり得ないです(某4コマの編集さんは後から提示してきたらしいですが…)。 「他の方には~円で」などと防衛線を張っている場合は怪しいですので注意。