ダイ・ハード/ラスト・デイ

初日に見て、一晩たって、興奮が覚め、冷静に考えた感想。

見る前から地雷臭は感じていたので、期待はせず頭を空っぽにしてみて正解でした。

冒頭の贅沢の限りを尽くしたカーチェイスは痛快です。ロシアが舞台という新鮮さもあって、単純にアクション映画としてはおいしいです。また、ダイ・ハードと東欧の風景という、ミスマッチさは好感が持てました。頭を空っぽにしてみるなら贅沢な出来で、そのために見て損はないと思います。が、一晩明けてみると、アレはどうなんだろ^^; と良くない箇所がちらほら。

先に言うと

”お世辞にもファンをうならせる出来では決してない。”です。

何が良くないのか?
いろいろ辻褄があっておらず、脚本が良くない
ニューヨーク市警の刑事がモスクワで一般人を殴っちゃダメでしょ(´▽`;)

後半の繋ぎ方が唐突で、作りの荒さは随所に見られました。字幕は戸田奈津子なので、超訳の可能性もありますが、脚本に説明不足は感じられます。

周囲の感想も賛否両論、むしろ不評の方が多いように見受けられました。
アクション映画としては、そこそこおもしろいのですが、これはダイ・ハードではない。そんなところでしょうか。4でも、だいぶ言われたようですが、今回はその、らしくなさが相当なもので、完全に個性を失ってしまっているように思えます。なにより、マクレーンは不幸な男。もう少しピンチに陥ってくれても良かったと思います。

やはり、今回の相棒こと「マクレーンの息子」の存在で、ウリにしたかったであろう部分が裏目に出てしまっている。

映画での説明上は、息子は親父(マクレーン)の「直感的な行動」には否定的。つまり対をなす存在を匂わせるわけですが、いざ蓋を上げてみれば、あまりに超人的で、最初から「この親父にしてこの息子」という印象しかなかった。結果的に、ブルースウィリスの役割を薄めてしまったに過ぎない。だから、その扱いはもう少しどうにかならなかったのかと思います。

ジョン・ムーアは2人だけのエクスペンダブルズでも撮りたかったのか。

映画を見終わったあとは、見た作品を「前向きに捉えたい」というポリシーがあり、あまりこういうレビューは載せないのですが、今回はちょっとね…