初心者向け液タブ選びのコツおよびオススメ液タブを紹介記事を監修しました。よろしくお願いします。↓

【プロのイラストレーター監修】2021年液タブのおすすめ人気ランキング12選【初心者向け〜プロ仕様の高級液タブも】ranking.goo.ne.jp/select/4429
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「絵描きはこういう依頼内容だと嬉しい」的な情報はSNS等に出回るのですが、
絵描きがクライアントにどう接すればいいかの説明は案外見かけないのでメモしておきます。
全ての人間がコミュニケーションが得意なわけではないという前提のもと、不明な点は逐一相手に聞く癖をつけておく必要があります。ホウレンソウ(報告・連絡・相談)なき状態でスムーズなやり取りはできません。
とにかく積極的なコミュニケーションや交渉は重要です。思い込み、拡大解釈、偏見で勝手に悩んだりキレるのはご法度です。受動的では絵の仕事はできません。絵仕事のトラブルはコミュニケーションのトラブルに起因することがほとんどです。
■詳細がない
詳細がない時点でフツーはお断り案件です。まともな案件ならそんな依頼はまずありません。
それでも地獄を見たい仕事を受けたい場合は、
・作品の方向性や具体的な仕上げのイメージ
・納期・金額
・提出フォーマット
・プロジェクトの内容
・作画のための資料の有無
・追加料金の発生条件
は必ず伝えましょう。
肝心なことを守秘義務云々と最初に出し渋る場合はブラックなので断りましょう
■相手は何も知らない。自分も何も知らない。
前提として相手はこちらを知りません。絵に明るくないクライアントの可能性も高いです。完成したキャラ絵の顔の角度を変更してほしいといった無茶ぶりをしてくることも当然あります。自分は、絵とは、何ぞやから説明する精神で伝えましょう。そして、自分も何も知りません。自分が何を知らないのか自分自身を見つめる必要があります。
■わからないことがあったら聞いてくれ(意訳
詳細情報が少ない段階でこの手の言い回しが多いクライアントは、高確率でコミュニケーションが受動的であり、根掘り葉掘りこちから聞き出さないと情報を一度に出しません。
「後出し案件」化しないためにもしつこく聞くべきです。「聞いてくれって言ったのに聞かなかったじゃん?」のような責任逃れ体質を象徴しています。※たしかに聞かなかったこっちも悪い
■金額、納期
相手が指定してこない場合は必ず相談しましょう。
安すぎあるいはタイトすぎてお互いの条件が合わない場合は縁がなかったと思って断りましょう。
■仕上げの質や求められている作風
仕上げの具体的なイメージは必ず最初に確認しましょう。この手を指示がない場合はまずい状況だと考えてください。「自由にやっていい」とか言われても情報が出るまで聞き返さないと最後に馬鹿を見るのは自分です。
特に自由にやっていいというタイプは「思ってたんと違う…」と完成の状態から描き直しレベルの調整を行おうとするので、何度聞いても最初のすり合わせで方向が定まらない場合は案件を受けないようにしましょう。本気で自由にやっていいというなら納品物に対して一切文句は言わないという前提を設けましょう。
上記の点で、自身がどういうアプローチで作品を描いるかも確認も大事です。「自分厚塗りなので線画はない」といった感じに、あらかじめ作業手順を伝えておくとトラブルが減ります。必ず相手に伝えましょう。あとから「線画データ欲しい」とか言われないためにも
■具体的な指示がない。言葉に頼る傾向がある。
「すごいの描いてほしい」「壮大にしてほしい」「もっと可愛く」のような曖昧な表現を言葉を多用する癖があるかどうかは確認しましょう。分かりづらい、あるいは曖昧な指示が多いタイプはこちからか詳細を聞き出さない限り具体的な指示を出しませんし、相手もこちらが分かってると勘違いしています。
まずは具体的な指示を聞き返しましょう。近いイメージの画像などを要求しましょう。それでもだめならクライアントの現場がぐだぐだな可能性があります…腹をくくれ
■素材の提供の有無
ゲーム内アイテムなど描きいれるなどの条件では、先方がすでにそういったデータ(設定用の3Dモデルなど)を持ってる可能性があります。提供可能かどうか利用が可能かどうか聞いてみるとお互い幸せになります。共有できるものは共有する精神で。
■できないものはできない
多すぎる修正はお断り、後出し案件お断り、~の段階まで行ったら修正はできない等々「できないこと」を伝えるのは重要です。必ず伝えましょう。相手はできると思ってます。見栄を張っても何の得にもなりません。
※これらのすり合わせ段階で相手の条件にキレ散らかすのはダメです
※SNSに晒すなどもってのほか
■~すると~なりますがよろしいですか?
キャラ絵にありがちですが、無茶を要求してくることがあります。
例えば相手は簡単に「手の位置を移動してほしい」とか言いますが、手の位置を変えたら腕の位置が変わる。腕が変われば肩が上半身が…と修正まみれになることは、絵を描いていればわかることです。ラフの段階ならいいのですが、色とか塗り始めたときに言われたら致命的です。が、相手は簡単にできると思っています。要求を前にして悩むくらいなら、「これをするとこうなる」という因果関係をしっかり説明し、いかに要求が「無理」かを伝えましょう。
ミリタリー絵習作
昔とある絵描きの気になる発言を見たときのことでした。
本当に素質のない人間をやる気にさせて、結果的に無駄に時間を浪費させ、あとは放置。
これって残酷な仕打ちでは?(要約)
…たしかに
そう言えばそんなことが何度かあったなと、過去を振り返ってみたものでした。挑戦する権利は誰にでもあって、やってみたらできたという例もありますが…本当にダメだったパターンもあるもので、更に当人だけの問題ではなく周囲を巻き込んでいるケース。これがマズイ。
また、本当はやる気がないのに、やる気あるアピールをするせいで、結果的に関わった人をウンザリさせる事例と言うのは、組織内部の人材教育や、学校、趣味の世界、様々な人間関係で度々起きるもので、それは絵という世界もでも同じだったりします。
プロアマ問わず、絵描きがこうした問題に振り回されるケースが度々散見されます。
以下のその一例
【大前提】
この文章は、私が過去に振り回された、幾度かの経験に基づいており、
もしあなたが描ける人であって、あなたの周りに「絵を始めたいです」と急に言い出す人がいた場合。あるいは、あなたが急に「絵を始めたいと思います、教えてください!」等と周囲に言いたくなった際のマニュアルです。また、これから絵を描こうとする人々の筆を折らせるという意図は一切ございません。しかしながら、そこで誰か他人の力を借りようとしたときに、本当に自分に向いているのかどうか、今一度冷静に考えてほしいと感じています。
※ここで言う描ける人はアマプロ上手い下手関係なく、絵を描くことが好きで生きがいと感じてる人のことです(以下同じ)。
まず…そもそも本気で絵を描きたい人間は、「絵を始めたい」などと言う前にサッサと描き始めてます。言葉にする時点で不穏な空気が漂っていますので周囲の人間は身構えてください。
ここではそういう人物を「絵を始めたい君」と命名します。
→そもそも無視すればいいじゃない?
絵を始めたい君は承認欲求が前面出ています。いざ描き始めてみると、落書きを見せながら「上手く描けない」「誰か助言を」「アドバイス欲しい」等、本気でそう思ってるか否か周囲に頑張ってるアピールを頻繁に行います。経験則から無視できる人もいるでしょうが、場の空気や人間関係から必ずしもそれができるとは限らないです。
【絵を始めたいと思います!】
さて、絵描きは教えたがりが多いです。私もです。だから「絵描き仲間が増えるよやったね!」と至れり尽くせりになった後に、結果的に相手に失望するケースが多いです。相手も「そこまで本気じゃななかったのに…」と余計なお節介に苦悩するでしょう。お互い不幸せにならないためにも、意識の差異を再認識いたしましょう。
ただ、有言実行タイプの人間はおりますからこの限りではありません。
まずは、絵を始めたい君特徴を見ていきましょう…
→動機が弱い
絵を始めたい君の動機は以下の通りのケースが多いです。
・絵描き同士が仲良くしていて羨ましい
・絵描きがチヤホヤされていて羨ましい
上記のような絵描きがを長年絵を描いてきた「結果」がほしくて、絵を描きたいというなら向いてません。「絵を始めたい」と言い出した人間が、何らかしらの疎外感からそう発言したかどうかは見逃せないポイントです。他にも様々な弱い動機がございますが、いずれも結果の先取りをしたいという共通点が見られます。
さて、絵描きも当然そういった承認欲求や人間関係を欲しますが、それが最優先ではありません。なんため?自分のために描いてます。まずは自分が自己満足できるという大前提の上に成り立っているんです。僕はこれを留守番中に一人で積み木遊びができる能力と称しています。
→でも、反応を欲しがっている絵描きや上手く描けないことを悩んでる絵描きはいますよね?
はい、当然です。絵描きも人間ですので、自分が生み出した作品に対して承認欲求が生まれるものです。子供が絵を描いて「ママこれ見て~」と親に見せに行くことはおかしなことではありません。上手くいかなければ悩みます。ですが、彼らは悩みつつも、いい結果も悪い結果も生み出し続けます。いい結果にならなければ試行錯誤します。向いていない人はまず結果を出しません。そこが問題です。
絵を描く人間が最も愛するのは絵を描く行為です。ゲームもします、旅行にも行きます。でも、最優先は絵です。紙と鉛筆が目の前にあれば何らかしらの落書きを自然と描いてしまうくらいです。
→そもそも絵を描くのが好きではない
この手の人種は口癖の様に「上手くなれば好きになる」と言いますが、そんなことにはなりません。好きでなければ上手くならないからです。
そして上手い人たちは最初は下手だったという事実すら認めようとしないか「才能」で片づけようとします。逃避に走り出したらもう向いてないも同じなので、匙を投げましょう。
RPGに例えましょう。初めはあなたは雑魚敵にすら容易にボコられる虚弱体質勇者です。目の前の敵を倒し、経験値をため、そして次のステップへ登っていき、最終的にラスボスを倒すことができるまでに成長できるのです。その成長過程が面倒だけど面白い。絵も同じで、成長の過程に価値を感じないなら向いていません。絵はまさにゲームです。好きでもないゲームをわざわざ遊ぼうとは思いませんよね?
もしかしたら好きでもないそれも、続ければ確かに好きになるかもしれません。
そういう例は多いのです。ですが、それはその人自身の問題であって周りはどうすることもできません。
→質問のタイミングがおかしい
絵を描ける人は「首と肩のあたりの描写が上手くいかないので教えてくれませんか?」「階段のパースを取りたいのですが上手くいかないんですよね」という感じの具体的な質問ができます。ですから適切な答えを貰えるわけです。
逆に「絵が上手くなりたいけどどうすれば?」等という質問では「デッサンやりましょう」「沢山描くことですかね?」としか返せません。
そこで次のステップです。その人は何を理想としているのか?
→理想がない
…理想はチヤホヤされたりグループの輪に入ることが最優先になってしまうので、こういう人は、憧れの作品は?理想とする絵描きは?描きたいものは?と聞かれた際に答えが非常にあいまいです。具体的な返答ができるかどうかはかなり重要です。
「好きな絵描き?いっぱいいますね選べません。描きたいもの?何でも描けるようになりたいです。」
こういう答えが返ってきたら周囲は匙を投げる準備が整います。
反面、絵を率先して描こうとする人間は今描きたいものが大変具体的です。
「〇〇さんみたいな画風が理想ですね!」「好きな絵描きはいませんが、自分の住んでる街並みを水彩画で表現したいんです!」「推しキャラのエロ画像描きたい(理想のシチュエーションを説明しながら)」
こういう人に対しては周りもいろいろ教えやすいでしょう。仮に上手くならなかったとしても、自分のために絵を描き続けるでしょう。だって好きなんですから…。
それでもなお、やる気はあるんです!という雰囲気を醸し出しているなら、ある程度は続くかもしれません。しかし…
→思っていた程やる気がなかった(本気でなかった)
時間がたつと疑念が生じます。本当はやる気ないのでは?と
絵を描くこと自体は誰でもできます。紙と鉛筆さえあればよいのです。
ただし、その人が理想とする、周囲からチヤホヤされるレベルの絵に到達するには困難が伴います。そこを知った途端にやる気をなくすわけです。結局は周囲の注目を集めたくて「絵を始めたい」と言っただけの可能性もあります。
時期的に周りも絵を始めたい君に若干嫌悪感を示し始めます。
【それでも絵を続けたい絵を始めたい君】
「絵を始めた君」に進化しました。一部の人はまだ親切に付き合ってくれるでしょう。このタイミングで絵を描く楽しみに気が付けたなら大変ラッキーなのですが…(そういう人もいます)
そうはならなかった絵を始めた君…
→受け身である
受動的では絵は描けません。絵描きは非常に能動的な生き物です。
絵を始めた君は、目的の設定が曖昧なので自分でやるべきことを見つけられません。
常に他人からの説明をそのまま受け取り、うんうん唸りながら、なぜそうなのかを理解しないまま、同じことを繰り返します。ですから楽しくないわけです。周りも目的があいまいである以上適切な指導はできません。
絵とは小さなステップを地道に登っていくのです。このステップの設定は、自分が何をやりたいかが明白でないと設けることさえできないのです。
→臆病である
周りは親切に教えます。だから引くに引けなくなってしまうわけです。
内心本人は、数々の客観的事実から自分には向いてないと感じていますが、周囲が熱心であるあまりに本心を言えません。周りも「絵を始めた君は描くには向いていない」とはっきり言うこともできません。あきからに温度差が生じているのに、互いの親切心が空回りしてしまい悪循環を生みます。そういう意味では絵を始めた君も被害者と言えるでしょう。(冒頭の引用に通じます)
【更にこういう症状は注意】
→眼高手低である
成長するに従い見識が広がります。プロの絵描きが描いたハイクォリティな作品をたくさん見ることでしょう。当然…そうした作品と自分の絵を比べるわけです。絵を始めた君が評論気質で理想が高い場合はもう続きません。描き始めの人間が上手く描けないのは当然ですが、上述してきた通り、能動的に学ぼうとしないゆえに、誰得な(この場合自分得ですらない)作品を量産し続けます。お世辞で褒めていた周りも量産される似たような絵に対してかける言葉がありません。すると本当につまらなくなって来るので、絵を描かなくなりフェードアウトです。
→自虐が多い
褒める気もなくします。下手だとか言いながら見せた絵に「そんなことないですよ~」と言ってほしい感が日々感じられるので、周りは次第に離れていきます。
【絵を始めた君はモチベが続かない】
絵を始めた君あたりから、絵の上達法に関しては、技法所やベテランの方々が言ってるそれそのままを学んでいく必要があります。考えながらも模写をしましょう、パースを取りましょう、色は、デッサンは…etc もう頭がパンク状態です。
描ける人は一度のこんなにたくさんのことを学んだのか?
違います。そんなことはありません。
順番は違えど、ちょっとずつ学んでいったに過ぎないのです。
→何故それができるのか?
目的がしっかりしているからです。
例えば建築物のある背景を描くために、最初に人体の骨格を学ぶ必要はありません。目的がしっかりしていれば情報の取捨選択ができ、目の前にどかっとおかれた情報の数々に圧倒されたりはしません。絵を始めた君は、当初の動機が原因で目的がありません。いくら説明されても腑に落ちない情報の数々に、理想とのギャップ、自身の無力さを感じやる気を失ってしまうのです。
逆に別にプロみたいにならなくてもいいやと好きで描いている人は強いでしょう。技法に捉われずに好きなものを好きに描き続けます。
【おまけ】
→絵って辛いんですね?なんで続けてるんですか?
ダクソ3で理不尽に固いボス敵に何十回も殺され続け、FF5でうっかりセーブを忘れた状態でレベル5デスを食らってパーティ全滅して「はぁこんなクソゲー二度とやるか!!」とふて寝しても、結局はそのゲームをやってしまう。達成した時に、何とも言えない達成感を感じて悦に入る自分がそこにいる。絵とはそういうものなのです。
その気持ちを理解できるか否かです。
【最後に…】
ここまで書くとまるで距離を置きたい人種かの様に感じるかもしれませんが、そうではありません。(もちろん距離を置きたいようなのもいます)。絵を描くのには向いていないだけかもしれません。しかしながら「絵を描きたい君」の特徴は当人の人格面や環境に影響されていることが多いです。それは絵を描く才能という範囲ではなく、日常生活や興味関心、行動力、人間関係等のよりマクロな分野が影響しています。もっとも私は心理学者でも精神科医でもありませんので、この辺りで割合します。
描ける人と描きたい君の意識の差が予め分かれば、互いに無駄な時間は浪費しないで済むと考えています。その判断基準はどこなのか? そういった話でした。
不意にこの建築はマンサード屋根ではなくギャンブレル屋根ですね…と近代建築を巡りながら写真を載せている方を見かけて、そういえば、マンサードとギャンブレルは良く混同されると思い、これまたよく混同される半切妻屋根と一緒にまとめてみました。
とにかく良く混同されるというこの3種類(試しにググって見りゃわかります)。この記事を書いた時点で日本語版wikipediaのマンサードの項目にある写真すら間違えている(マンサード屋根でない写真を載せている)という恐ろしさ。書籍や建築趣味系のブログですら怪しい解説が多い。また欧州(フランス・ドイツ辺り)ではギャンブレルとマンサードを区別しないことになっているらしい(?)ので、更にややこしいことになっています。あえて識別するなら米英由来で比較的新しいギャンブレルとブルボン朝時代のフランス由来のマンサードは発祥地も歴史的な経緯も違うので、どちらを継承したかという点が重要なのかもと。
近代建築畑でこの3種の混同は散見されますね…(これは主観になりますが)
例えば、稀にマンサード屋根と紹介されている、宮城県知事公館はマンサード屋根ではなく実際は半切妻屋根であったり、マンサード屋根の駅舎と紹介されている西桐生駅は、厳密にはギャンブレル屋根と称するのが適切であったりするわけですが…一度定着するとなかなか直らない。本場フランスでは区別してない(らしい)からマンサードでいいだろ!と言われればそれまでなのですが…。
で、典型的なマンサードってどういうの?
↓こういうのです。
パリはとにかくマンサード屋根で構成された建築物が多い。
日本の例としては小樽の日本郵船ビルなどが厳密な意味でのマンサード屋根となります。
◆追記
やはり、フランスなどでは特に区別していないということが調べているうちにわかって来たので図解です。
検証が甘いので間違てるかもですが、混同の最大の要因として、地域よって定義がバラバラだったというオチでした。
では妻面が切り落とされているマンサードと、ギャンブレルはどう区別をつけるのか?…通常マンサードは軒が飛び出たりしないそうだ。ただ軒が飛び出ていないギャンブレル屋根も北米には点在するため、結局は根っこの部分から区別していくしかないというお話でした。
※以前は妻面を正面とする傾向がギャンブレルの特徴では?と考えていましたが、初期の北米のギャンブレル屋根の建築の例を見るに、その法則は全く当てはまりませんでした。
まさかとは思うかもしれない。
自分も最初はあり得ないと思いましたが、天井裏や壁の中から子猫が出てきました。
以前より、天井裏から何かが這い回る音が聞こえることが良くあった我が家ですが、ネズミか何かだろうと気にも留めていませんでした。時折、猫が喧嘩をする音が聞こえても、屋根の上で喧嘩しているのだろうと考えていました。
ある日、天井から子猫の鳴き声が聞こえるので、おかしいと思い大工さんに見てもらうことにしました。すると驚くことに子猫が壁の隙間に挟まっているではありませんか!どうやら、増築を度々繰り返した際に、施工ミスにより、外壁と屋根の間に猫一匹通れる隙間ができていたようです。それに気が付くまで数年間、野良猫が天井裏に出入りしていたわけですね(恐ろしや)。そして、良く家の周りをうろついている野良猫が天井裏で子猫を生んでしまったというわけです。その子猫が天井裏を徘徊している最中に誤って壁の隙間に落っこちてしまったということでした。
ビフォーアフター…
さて、壁をこじ開け、子猫を壁の隙間から救い出し、親猫に託して、隙間を埋めて一件落着…とはいかなかったのでした。
「親猫(と子猫)が入った気がする…」
そう言いつつ隙間を塞いでしまった大工さんの不吉な一言。
目を離した隙に、親猫が隙間から天井裏に侵入。今度は親猫ごと天井裏に閉じ込めてしまいました。耳をすませば、天井裏から大人の猫の重い足音。たわむ天井。まさかそんなはずでは?と脱衣場から天井のハッチを開けると、そこには、こっちをじっと見つめる親猫の姿がありました。疑念は確信に変わりました。
なんとかハッチから連れ出そうとするも、警戒心の強い野良猫は決して近寄ってきません。エサで釣ってもダメ。バルサンを炊いて燻り出す作戦も効果なし。結局、塞いだ箇所を開けて、親猫が自主的に外に出てから、もう一度塞ぐことにしました。その方法で親猫は無事天井裏から出ることができましたが、問題は子猫。この時点は子猫が何匹いるかわからず(当時は1匹だけかと思っていました)、天井裏から出すことは困難なため、見殺しにする方向(可哀想だけど)で話がまとまっていました。なにより実際に子猫までいるかどうかすら確証がない有様でした。
ところが数日たたないうちに、天井裏を徘徊していた子猫が、自室のドアの上の壁の間に落ちました。壁を内側からガリガリとひっかく音、そこから聞こえる悲痛な鳴き声。確かに子猫はいるようです。さて、柱がある関係で子猫は左右に大きく移動はできない点、確実にそこにいるという確証が持てたという点で、これは幸運でした。早速壁をこじ開け、中から子猫を救出。ブルーの瞳の黒猫でした。
親猫回収ボックス(ダンボール)に入れる。その日のうちに親猫が連れて行った様子。
壁をはめ戻した後。壁紙が…
数日経つと、天井から再び子猫と鳴き声が聞こえるようになりました。ラヴクラフト全集(壁のなかの鼠)の読み過ぎで、気でも狂ったのかと思っていました。まさか2匹目がいるのでは?いやそんなはずはないと半信半疑でいたところ、もがくような音とともに鳴き声がだんだん壁の下の方に移動していくのがはっきりわかるようになりました。慌てて大工さんを呼び、今度は外壁の下部を開けてみると、断熱材(グラスウール)の間から子猫が! 2匹目を救出。またもや真っ黒。
次々と壁に穴が開いていく我が家(涙
また黒猫。弱っている…
天井に子猫事件からさらに数日、再び子猫の鳴き声がするようになりました。しかも今までとは違い、頻繁に徘徊。運よく壁の裏に落ちてくれれば居場所も特定できるのですが、今回はそう上手くいかない様子。家族会議により、天井の子猫は死ぬまで放置という方針になりました。しかし、親猫の呼び声に反応し、昼夜問わず日に日に大きくなる鳴き声に睡眠時間は削られ、ついには幻聴まで聞こえる有様。良心との葛藤。完全にノイローゼな私は、脱衣所のハッチから天井裏への侵入を試みましたが、たいそうご立派な梁に行く手を阻まれ、直接救助は無理だとわかりました。入ってみてわかったのですが、天井裏って案外狭いんですよね…。そして、2匹目救出から1週間経ったころ、ついに我慢の限界に達した自分は、「自分があの塞いだ箇所をこじ開ける!そうすれば子猫は出ていく!」と見殺し案を蹴って、朝から子猫救助を主張。もう一度大工さんを呼び、子猫が頻繁に立ち寄ると思われる自室の窓の上あたりの外壁を外すことにしました。ちょうど出窓になっており、この位置は親猫は来られない(また侵入される心配はない点)と、出窓の上に子猫が降りることができると考えたからです。その状態で放置してみることにしました。
また一つ壁に穴が…
数時間後…
出ました。3匹目の救出に成功。穴の付近から鳴き声が聞こえたので、脚立をかけて引っ張り出しました。以前の2匹と比べてよく歩く。そしてよく鳴く。数週間放置されていたとは思えないほどアグレッシブな子猫でした。
3匹目も真っ黒
ひとまずダンボールで軽く塞いでおくことに…
寝不足だった自分は、仮眠を取ろうと、自室で横になっていると、また猫の鳴き声が…。今までに助けた2匹だろうか? いや、外ではなくやはり天井裏だ。数時間たったころ、よりはっきりした鳴き声になったために、もしや!?と思い、慌てて脚立を立てかけ、ダンボールで軽く塞いである出窓の上の壁を開けてみると…
いた…
なぜかこの猫だけキジトラ。黒い子がいなくなった途端に異変を感じて鳴き出したために、運よく救出できました。でなかったら今頃…
3週間近く放置され、相当空腹だったせいかなかなか鳴きやまない(近所迷惑)なので、離乳食(子猫用の乾燥餌をお湯に浸して柔らかくし、すり潰したもの)を与えたら、すっかり元気に。
さて、自分の家で起きたこと様なことが他所の家でもあるのだろうか?とネットで検索をかけてみると、屋根裏や天井裏に猫が住み着いてしまう。さらに子猫を生んでしまうという事例は結構あるようです。天井裏は暖かいせいか、猫に好まれるのだとか…。猫以外には、昨今話題のハクビシンが住み着いてしまうケースなどもあるようです。天井に穴をあけて引っ張り出す事態に発展したり、保健所に連絡して駆除した例もあるようで、壁に穴が開いた程度で済むだけならマシかもしれません。案の定、長いこと猫が出入りしていたせいか、天井の断熱材はボロボロでした。
なお、猫騒動のおかげで施工ミスによる穴と、それによる謎の隙間風の正体はわかりましたが、そうなるまで気が付かなかったというのも恐ろしい話です。